他と同じコンチョ、Ⅾカンなどがイヤで始めた金属加工。
初めてはメキシコでネイティブスタイルを学びました。ファイヤーオパールのひどく出来の悪い一つの指輪。
その時から、作りたいものの方向は決まっていました。
18歳の時に父のアメリカ土産にもらった、ネイティブアメリカンジュエリー作家の巨匠、ダーリンビルのバングル。
もらってから20年以上も、私の手首についています。まさに体の一部。
歳を取るほどに雰囲気の良さを感じさせてくれます。
そんな使い方をしてもらえるような作品を生み出せるように、日々、一歩一歩努力を続けます。
後ろを振り返ると、確実に前に進んでいることを感じ、たくさんの人達に応援していただき、ここまで来たことを思います。
目指す先はまだまだ先のようです。
モノ作りは私の人生そのもの。一緒に楽しんでいただけたらと思います。
●スターリングシルバー
makyo craft works のシルバー作品は、銀を溶かし、材料を作ることから始まります。
総量の92.5%の純銀に7.5%の銅を加え、”925”と呼ばれるシルバーを作ります。
特に銅のみを混ぜた合金を”スターリングシルバー”と呼び、最大の特徴は時効硬化に優れていること。年月とともに硬くなる性質を持ちます。アクセサリーに最適な金属なのです。
makyo craft works で使うシルバーはすべてスターリングシルバーです。
ちなみに純銀には時効硬化はありません。むしろ、時間がたつと柔らかくなり、アクセサリーに使うと、すぐに、えぐれたり、傷ついたりしてしまいます。それが味が出てよいという方もいます。
●材料の成型
材料を溶かして鋼鉄の型に流し込むと、シルバーの塊が出来ます。
これをインゴットと言います。
このインゴットを、叩いて、伸ばして、熱して、叩いて、伸ばして、を繰り返して、使いたいサイズまで成型します。
金属の性質として、叩くなど圧をかけると密度が高まり、硬くなります。それを熱することにより、圧を分散させ柔らかくします。
叩いて硬くなり、熱して柔らかくし、何度も繰り返し材料を作ります。
手間はかかりますが、自分の思うようなサイズに加工できる技術を身に着けているかどうかで、圧倒的に作品の幅が変わります。
様々なお客様のご要望に応えるために必要な技術です。
●作品作り
石とシルバーを合わせるときには、石のイメージに合わせて、板を厚くしたり、薄くしたり、バランスを調整しながら作品を作ります。
作品を仕上げるには正確な糸ノコ作業、ヤスリの技術、ロウ付けの正確さのほかにも、作業の工程を考えることも重要です。
オーダーの場合は、お客様のイメージを形にすることが一番重要です。
この技術で出来ることには制限もあります。その中でイメージを具体化するのは、とても楽しい作業なのです。